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Writer/遥

交際8年目の同性カップル。私たちに「恋愛感情」はまだあるのか

私はレズビアンで、交際して8年目の同性パートナーと暮らしています。長い付き合いのなかで、ときめきが薄れつつある私たちに、お互いに恋愛感情は今もあるのか、それとも別の何かに変わってしまったのか・・・・・・ふたりの今を見つめ直します。

同性カップル8年目の「恋愛感情」の現在地

友人のレズビアンカップル数組と話していると、「もうお互い恋人っていうより、家族って感じだよね」という言葉がよく出てきます。「確かにそういう同性カップルも多いだろう」と思いつつ、「私たちの場合はどうだろう?」とふと考えました。

同性カップルの恋愛のはじまり

私がパートナーと出会ったのは、レズビアン向けのオフ会でした。彼女に初めて会ったときは、まるで昔から知っている友達のように自然で、同時にどこか特別なものを感じました。

それから、ふたりでご飯に何度か出かけるうちに、共通の趣味や価値観が次々に見つかり、心がどんどん近づいていくのがわかりました。その頃は、はっきりと「恋愛感情」がありました。

その後、同性カップルとして付き合うことになってからも、ドキドキしたり会うたびにまた彼女を好きになったり、新鮮な日々がしばらく続きました。

同棲を始めてからも「好き」は続く?

同棲を始めたのは、付き合って3か月の頃でした。最初は一緒に暮らせることがうれしくて、毎日がお祝いのようでした。

生活をともにするなかで、お互いの生活スタイルやちょっとした価値観の違いに戸惑うこともありましたが、それでも「一緒にいたい」という気持ちは揺らぎませんでした。

ドキドキは少なくなったものの、私に見せる無邪気な笑顔や、独特な口癖も愛おしく感じて、「恋人」としての実感とともに「生活のパートナー」へと関係が深まっていくのを感じました。

ドキドキの質は変わっても、恋愛的に「好き」という気持ちは、残っていたのです。

一緒にいることが特別ではなく “当たり前” に

同棲して数年が経ち、彼女と過ごす日々はすっかり生活の一部になりました。

以前のように、胸が高鳴るわけではないけれど、一緒に食事をして、並んでテレビを観て、眠る。そんな何気ない時間が、ごく自然で、心から落ち着けるものになっています。

特別な出来事がなくても、となりに彼女がいるだけで、今日も穏やかで満ち足りた気持ちになれます。一緒にいることが “当たり前” になった今、その当たり前こそが、私たちの幸せなのだと実感しています。

長く付き合うと恋は冷める? 私たちの「好き」の温度

「恋の賞味期限は3年」「長く付き合うと恋が冷める」といわれますが、実際のところどうなのでしょうか?

おもいが冷めたわけではない

彼女と生活するなかで、初めて会ったときのような激しいドキドキは確かに少なくなりました。

それでも、彼女が朝にコーヒーを淹れてくれたり、夜まで仕事の愚痴を聞いてくれたり、そういった優しさに触れると、胸がじんわり温かくなります。

刺激的な恋愛感情ではなくても、そんな日常の小さな気遣いの積み重ねが、「好き」という気持ちを静かに、でも確かに育ててくれている気がします。

スキンシップや会話に残る「好き」の温度

交際8年目ともなると、触れ合いや会話の回数は自然と減ることもあります。

それでも手をつないだり、軽いハグをしたりといったスキンシップや、「好きだよ」という言葉のなかに、お互いに恋愛的に「好き」という気持ちがあるのを感じます。

それは、付き合いたての頃のような胸の高鳴りとは違うけれど、もっと落ち着いていて、深くて、安心できるものです。

派手な表現はなくても、日々交わすささやかなスキンシップや言葉の端々に、変わらないおもいが息づいているのだと思います。

同性カップルふたりで築いた、信頼と安心に満ちた恋愛関係

長く一緒にいるなかで、私たちは恋人としてだけでなく、ひとりの人間として深く理解し合える関係になってきました。

ケンカもすれ違いも経験しましたが、そのたびに丁寧に向き合い、少しずつ信頼を育んできたと思います。

同性カップルであるため、時には将来に不安を抱いたり、法律上、結婚できない現状に悩んだりすることもありましたが、それでも、ふたりで何度も話し合い、支え合いながら乗り越えてきました。その経験が、私たちの絆をより強く、深いものにしてくれました。

恋愛感情だけでは築けない、信頼と安心に満ちた関係が、今の私たちの土台になっています。

交際歴の長い同性カップルは行きつくのは恋愛? 友情? 家族愛?

同性カップルとして8年をともに過ごしてきた今「好き」の意味は少しずつ変わってきました。恋愛、友情、家族愛・・・・・・その境界線のあいまいさについて考えます。

「もう家族だよね」といわれるけれど

私のパートナーは「もう家族だよね」という言葉をたびたび口にします。パートナーが安心や信頼の意味でそう表現してくれているのでしょう。私たちの関係が安定している証なのかもしれません。

私も、パートナーとの関係は家族のような安心感があると思っています。ただ、私は今も彼女を「恋人」として見ています。家族では埋めきれない、心がおどるような、触れたくなるようなおもいが、まだ残っているのです。

恋愛感情は形を変えただけで、なくなったわけではない。そんな気持ちを、私は抱き続けています。

親友のようでもあるけど違う、同性カップルの「恋愛」の質感

「パートナーに対して恋愛感情が残っている」とはいえ、付き合った当初から今まで一貫して、恋人同士のような雰囲気が私たち同性カップルにあるわけではありません。

むしろ、気を許しすぎているぶん、空気感は親友に近いのかもしれません。何でも話せて、笑い合えて、沈黙も苦ではない。しかし、ふとした瞬間に「この人のことがやっぱり好きだな」と感じるのは、友達とは明らかに違うところです。

私は恋愛と友情をハッキリと分けるタイプなので、友達に対して胸を高鳴らせることも、触れたいと思うこともありません。

ただ、パートナーに対しては、寝顔を見てキュンとしたり、外で手をつなぐだけで少し嬉しくなったりすることが、今もあります。

それはきっと、恋愛としての「好き」が、形を変えながらもちゃんと残り続けている証なのだと思います。

同性カップル8年目でも「恋愛感情」はある。その形は変わっても

同性カップルとして8年を共に過ごしてきた今も、パートナーを思う気持ちは確かに「恋愛」だと感じています。

会話の端々ににじむ愛情や、ふと手をつなぎたくなる気持ち。恋愛の形は変わっても、おもいの芯はずっと変わっていない。

友情とも家族愛とも違う、私たちにしかない特別な絆を大切にしながら、これからも一緒に歩んでいきたいと思います。

 

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