レズビアン同士の恋愛において、別れたあとの関係性は人それぞれです。元カノと友人関係を築ける人もいれば、距離を置く人もいます。周囲のレズビアン友達に聞いてみると、元カノとの関係性は実にさまざまでした。
私は「元カノとは友達になれない」タイプ
レズビアン友達との会話のなかで、たびたび耳にする「元カノと友達に戻れる?」という話題。この「友達に戻る」という表現は、同性間だけでなく、異性間でも使われることがありますが、私はこの “戻る” という言葉そのものに違和感を覚えています。
元カノの関係、その始まりとは
私は恋愛においては直感タイプで、初対面の時点で「この人を好きになるかもしれない」と感じるケースが多いです。そのため、元カノは付き合う前から友達ではなく「気になる人」「好きな人」といった存在でした。
そもそも友達ではなかったので、恋人関係が終わったあとに「友達に “戻る”」という選択肢はありません。こうした理由から、別れた後はきっちりと距離を置き、そのまま疎遠になることがほとんどでした。
友達にはなれないけど「大切だった人」
私は元カノと別れたあと、けじめとして彼女の連絡先を削除したため、元カノとメッセージを送り合ったり、顔を合わせたりすることはありません。それでも「大切だった人」として、私の思い出のなかに静かに存在しています。
現在、私には交際して8年の同性パートナーがいて、元カノとの時間を振り返ることはほとんどありません。ただ、意識していなくても、元カノの存在が私に何かしらの影響を残していると感じることがあります。
たとえば、ふと気になった音楽や場所が、実は元カノの好きだったものと共通していた・・・・・・といったように、今の自分の一部に、元カノとの関わりが反映されているように思うのです。
別れたからといって、すべてが消えるわけではなく「一緒に過ごした時間が今もどこかで私の一部になっている」そんな感覚があります。
レズビアンの友達がいう「元カノは親友」
私のレズビアン友達のなかには「元カノがいまは親友」という人もいます。その関係には友情とは違う、特別な理由や感情があるようでした。
恋人から親友へ。元カノと関係を続けるレズビアンの友達

元カノと恋人関係が終わったあとも、親友として関係を続けている友達によると、ふたりは別れたあと、感情の整理がついたタイミングで連絡を取り合い、頻繁に遊びに行く間柄になったそうです。
もともと友達からスタートした関係であったこともあってか、お互いに恋愛感情がなくなったことで、かえって気楽に話せる関係になり、昔とは違う深い信頼が生まれたといいます。
お互いに恋人ができても、共通の趣味や価値観をわかり合える親友として関係は続いているようです。
元カノは、自分のいいところも悪いところもわかってくれる相手
元カノがいまは親友だというレズビアンの友達は、元カノを「自分のいいところも悪いところも理解してくれる唯一無二の存在」と語ります。
学生時代に友達から恋人へと発展し、それから数年の時間を共にしてきたふたり。いい面だけでなく、弱さや欠点も包み隠さず見せ合ってきた仲だからこそ、別れても深い理解と信頼が続いているのでしょう。
恋人だったからこそ「自分の素の部分」を知ってもらえている安心感が、親友としての関係をより強くしているのだと思います。
「会えば話すけど、ふたりでは会わない」というレズビアン友達も
私のように元カノとは完全に疎遠になる人もいれば、元カノと親友になれる人もいます。ただ、その中間の距離感を保っている人もいます。そうした適度な距離感を選ぶ背景には、本人の感情だけでは語れない複雑な事情が潜んでいます。
レズビアンコミュニティは狭い? 元カノと完全に縁を切るのが難しい理由

私のレズビアン友達のなかには、元カノとは「会えば話すけど、ふたりでは会わない」という人も複数人いました。その理由を聞くと、多くの友達が「未練はないけど、関係を完全に断ち切るのも気が引ける」と答えます。
レズビアンコミュニティは規模が小さく、同じ場所やイベントで顔を合わせるケースも珍しくないため、元カノと完全に縁を切るのは難しい現実があります。
共通の友達との集まりや新宿二丁目のバーなどで顔を合わせたときに、不自然に距離を置くと周囲に気を遣わせてしまったり、余計な詮索を招いたりすることも。コミュニティ内での立場やつながりを考慮すると、関係を完全に断つのは現実的ではないそうです。
大人の距離感で “表面的な関係” を保つ
元カノと“表面的な関係” を保っているという友達は、顔を合わせたときにあいさつや世間話程度は交わすものの、パーソナルな話や過去の話には踏み込まないスタンスをとっています。
連絡先をわざわざ消すことはせず、残しているようです。
そうした大人の距離感は、コミュニティ内で穏やかに過ごすための処世術ともいえます。無理に親密さを演じず、かといって冷たくもしない。お互いに踏み込みすぎないこともまた、ひとつの成熟した関係なのかもしれません。
レズビアンの「元カノとの関係性」は自由。自分の心に正直でいればいい

元カノとの関係性に、正解はありません。
完全に距離を置く人、親友として付き合い続ける人、適度な距離感を選ぶ人・・・・・・選択は人それぞれです。
大切なのは、自分の心に無理がない関係を選ぶこと。周囲の価値観にとらわれず、自分自身が心地よいと感じられる距離感を見つけることが何より大事だと思います。
また、恋愛の終わりは決して「失う」だけではなく、新しい関係性や、自分らしい「人との向き合い方」を再確認するきっかけにもなります。
別れをネガティブなものとしてだけでなく、自分を見つめ直す大切なプロセスとして受け止めてみてもよいのかもしれません。


